ベンタブラックは世界で最も黒く、可視光の99%以上を吸収し、ほとんど全ての反射光を除去するブラックコーティングです。人間の目は、ベンタブラック VBx2でコーティングされた表面の凹凸を判別することができず2次元物体だと理解し、脳はベンタブラックを、穴である、または何もない空間であると認識します。そのためBMW X6をベンタブラックでコーティングすると、BMW独特の曲線を目で認識することができず、照明付きのキドニーグリル、特徴的なツインヘッドライト、テールライトなど、他の部分が強調されて見えます。
この新モデルBMW X6は、ベンタブラック VBx2をコーティングした世界で初めての、そして唯一の車両です。BMW X6のデザインはベンタブラック VBx2と魅力的なコントラストになり、3次元物体である車の視覚認識が変わります。ベンタブラックの発明者であり、Surrey NanoSystems(サリーナノシステムズ)の創立者であるベン・ジェンセンは、「VBx2の反射率は1%で、かろうじて形状が見分けられる程度の光しか反射しません」と述べます。目を惹きつけるこのワンオフのBMWは、BMW X6の力強い外観を完璧に強調しています。完成した車両に満足しているかと尋ねられ、ベン・ジェンセンは「車体の大きさ、その独特のシェイプ、与える印象の強さ---全ての面で、期待を遙かに超えたと考えています」と答えました。
BMW VBX6は、ベンタブラックコーティングの開発元であるサリーナノシステムズと、技術面・創造面でのパートナーとしてプロジェクトを進めてきたLevitation 29(レビテーション29)との最新のコラボレーションです。2018年に共同制作を開始して以来、この二社はアクティビジョン社のシューティングゲーム「コールオブデューティ」の「ブラックアウトハウス」から、コーチェラ・フェスティバルでの高さ12メートルものベンタブラックモノリスまで、世界初の注目を浴びるプロジェクトを数多く実現してきました。しかし今回のVBX6とBMWのコラボレーションは、ベンタブラックファンにとっては特別なものです。レビテーション29のベンジャミン・マレはこう言います。「プロジェクトにベンタブラックを使用したいという依頼は非常に多くあります。完全な黒というものは本当に想像力を刺激するものなのです。ベンタブラックで車をコーティングしたいという依頼も数え切れないほどありました。今回、BMWで実現することができたのは素晴らしいことです。」
ベンタブラック BMWのコンセプトはBMW Xモデルのスポークスマンであるクリストフ・ ケーニッヒによって考案されました。ケーニッヒは2018年にこのアイデアを最初に提案し、実現までに10ヶ月以上かかりました。「ベンタブラック BMWという私のアイデアは、BMW X2の発売準備段階に生まれました。その当時求めていたのは、ステルス塗料のようなものだったのですが、実現には至りませんでした。ですからさらに効果が際立つ、より大きな車体で実現できたことは非常に嬉しく思います。」デザインの核心を表現したX6のデザイナー、フセイン・アタールは語ります。「開発チームではBMW X6を『ビースト(野獣)』と呼ぶことがよくあります。その言葉がすべてを表していると思います。ベンタブラック VBx2コーティングはこの野獣性を強調し、BMW X6をさらに威嚇的に見せます。BMW X6は、BMWのラインナップの中で最も挑発的で大胆なモデルですので、見る者の眼を惹きつけるベンタブラックで仕上げ、この側面をさらに強調してはどうかと考えました。結局のところ、それがBMW X6の全てなのですから。ベンタブラック VBx2は、私たちデザイナーに新たな可能性を開きます。デザイナーは、外観や外形よりもシルエットやプロポーションに重きをおくことが多く、ベンタブラック VBx2コーティングした車では、光や反射に気をそらされることなく、自動車設計のこのような基本的な側面を強調することができます。」
レビテーション29のベンジャミン・マレは言います。「BMWとサリーナノシステムズとのこのコラボレーションで次に何ができるのか、非常に楽しみです。最初のベンタブラックモデル車は、夢のプロジェクトでの大きな一歩であり、さらに大規模なコンセプト、例えばスタジアムのコーティングなどにつながるかもしれません。そのようなスケールで無限の暗闇を実現すれば、壮観に違いありません」
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