NLIR社製ファイバ入力型中赤外分光器S2050シリーズは、アップコンバージョン技術を利用したファイバ入力型の中赤外域用分光器です。アップコンバージョン技術を利用することで、可視域の検出器による中赤外の測定を実現しました。2.0~5.0μmの広帯域を1台の測定システムでカバーすることが可能で、分子の指紋と呼ばれる分子振動による赤外線吸収域をカバーしています。
また、ファイバ入力型のため、生スペクトル測定やレーザの波長モニタだけでなく、照射用光源とサンプルホルダを組み合わせることで、サンプルの透過測定/反射測定に対応することも可能です。
・中赤外域用ファイバ入力型分光器の決定版
・アップコンバージョン技術により簡便な中赤外域のリアルタイム分光測定を実現
・幅広い測定波長範囲(2.0~5.0μm / 2000~5000cm-1)
・中赤外域の生スペクトル測定、波長モニタ、透過測定、反射測定に最適
・ファイバ入力型のため、アプリケーションに合わせてユーザ側でシステムアップが可能
・調整不要、動作安定(稼働箇所なし)
・最大2.5cm-1の高い波長分解能を実現
・最速1400kHzの高速データ読み出しを実現
NLIR社のS2050型分光器は中赤外域(2.0~5.0μm)の広帯域に対応しており、「分子の指紋」と呼ばれる分子振動における赤外線吸収分光を実現します。下記のような、ガス種の振動スペクトルを簡便に測定することができます。
中赤外スーパーコンティニューム白色光源を照射用光源として測定した、メタンガスの吸収スペクトルです。 50 cmのガスセルを通過したレーザ光を、60 msの露光時間で分光測定しています。(分解能は4 cm-1)
サンプルはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)の4種類です。近赤外分光ではこれらの違いは区別できませんが、中赤線光源とS2050分光器を用いれば、掲載データのように黒色樹脂をはっきりと区別することができます。
S2050-400 | S2050-1K | S2050-130K | |
---|---|---|---|
測定波長範囲 | 2.0~5.0μm | ||
分解能 *1 | 6cm-1 | 3cm-1 | 2.5cm-1 |
積分時間 *2 | 10.8μsec~1sec | 9μsec~1sec | 1.3~654μsec |
最大読み出し速度 | 400Hz | 1400Hz | 130kHz |
A/Dコンバータ | 16bit | 16bit | 12bit |
ダークノイズ、std *3 | 11 counts | 60 counts | 1 count |
最小検出出力(@100msec) | 5 pW/nm | 75pW/nm | 25pW/nm |
入射コネクタ *4 | SMA905 | ||
入射偏光 | 垂直 | ||
最大使用温度 | 30℃ | ||
寸法(H x L x W) *5 | 100 x 306 x 200mm | ||
重量 *5 | 5kg |