フォトレジストは、表面または基板上にコーティングを形成するために使用される感光性化学物質であり、工業処理用のパターンの形成に使用されます。このコーティングは、特定の波長帯域の光(作用スペクトル)を照射することでフォトレジストに望ましい変化をもたらします。
作用スペクトルを照射するとフォトレジストは、フォトレジスト上に塗布した現像液に対して溶性、もしくは不溶性へと変化します。現像液による処理と作用スペクトルを照射によって不溶性となったものはそのまま残り、溶性となったものは洗い流されパターンのみが残され、その後、化学エッチング、彫刻、リソグラフィなど、さらなる処理を行うことができるようになります。
フォトレジスト/フォトリソグラフィはプリント基板業界で広く使用されております。作成されたパターンはエッチング化学薬品を使用して、プリント基板の回路接続やトレースをレイアウトします。フォトレジストとフォトリソグラフィが多用されるもう一つの業界が半導体業界です。半導体デバイスの微細回路を形成するために使用されるマイクロパターンのフォトリソグラフィ製造において、フォトレジストは重要な製造工程です。
また、フォトレジストはバイオケミカルエンジニアリング、ホログラフィ、マイクロマシニング(MEMS)においても欠かせない技術です。特にマイクロマシニング(MEMS)は、近年急速な進歩を遂げている産業分野です。MEMSテクノロジーはフォトレジストという技術を次のレベルに引き上げました。MEMSを使用した特別なフォトレジストと基板は、マイクロサイズの層で処理され、繰り返し現像されることで、マイクロサイズの回路、構造、ギアセット、バルブ、ミラー、センサ、ジャイロスコープなどを形成します。サイズの小さなMEMSデバイスとなると、1マイクロメートル程のサイズとなります。デジタル光処理(DLP)は、MEMS技術を使用して製造された、表面に何千もの微細なミラーを備えたマイクロチップと光源を利用した、滑らかでコントラストが高く、そしてジッタのない画像を生成する、現在のプロジェクションテレビセットで使用される技術です。
用途に応じて様々なフォトレジストが存在し、用途によって必要となる光源(波長帯域)も異なります。処理工程における照射光の不足や、無駄な照射を回避するためには、光の強度や照射時間などの照射光の設定パラメータの正しい設定が求められます。これらの設定を確かなものにするため、フォトレジストの照射光を正確に把握することは非常に重要で、光源に近い波長に感度特性を持つ放射計が必要となります。また、フォトレジストの処理装置は非常にコンパクトなものが多く、測定を行うスペースが限られており、このような環境下で使用できる測定器が必要となります。
インターナショナルライトテクノロジーズ社(ILT)は、お客様のご要望に合わせたフォトレジスト用測定器のご提供に尽力しています。弊社の測定器には放射束(W)、光束(Lumen)、放射照度(w/cm2)、照度(Lux)、フートキャンドル(FC)、そして分光データにおいてNISTトレーサブルかつISO/IEC 17025:2017に準拠した校正データが付属します。そしてお客様の測定ニーズにお応えする為、受光用の小型コサインコレクタ、積分球、狭ビーム用アダプタ、均一性テスト用開口部等の光学系が追加できるレセプタクルを持っており、非常に汎用性の高い測定器です。
また、お客様独自のご要望に合わせ、製品のカスタマイズ対応も承っています。ご要望を満たす測定器がなければ是非ご相談ください。