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Mスクエアレーザー高出力CW波長自動可変レーザ・システム(オシレータ) SolsTiS-PI

カタログ/技術資料

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    レーザ

SolsTiS-PI は世界的に実績のある①SolsTiS:CW(連続波)単一周波数(縦モード)自動波長可変チタンサファイアレーザと、②Equinox:CW532nm励起レーザのヘッド部を単一のベースプレート上に統合したことで、これまでにない堅牢性および、高い装置安定性を実現し、使い勝手が向上した高出力CW波長自動可変レーザです。この新ベースプレートの採用によって、光学調整を更に軽減し、高スペクトル純度、狭線幅を維持します。高出力で非常に高性能なCWレーザであるため、用途を理化学のみならず産業界でも利用の可能性が広がります。パソコンに700-1000 nm域より任意に数値を入力するのみで波長設定が可能で、一連の調整も不要です。
さらに、外部リファレンスにレーザをロックすることで、容易にHzレベルの周波数安定性を可能です。オプションの「テラ・スキャン」は、モードホップフリーで最大300nmの幅を掃引します。
下記オプションを組み合わせて波長域を206~4000nmに拡張します。

特長

・完全一体型超小型レーザヘッド(719x246x125mm)により基本性能を高め、機械的安定性が向上
・アライメント・メンテナンスフリーによる完全密閉型レーザヘッド
・極低ノイズ(0.075 %[rms])
・広帯域自動波長可変(700~1000nm:ミラー交換無し)
 特殊波長域(670~710nm、850~1050nm)
・絶対線幅<100kHz(測定時間100 us)
・掃引幅>25 GHz(テラ・スキャン>100nm)、高出力> 6 W
・高スペクトル純度(バックグランド・スペクトラム <-80 dB down on carrier)
・波長モニタ機能標準装備(0.5nm )
・全制御は イーサネット(TCP/IP)経由で付属PCのWebブラウザ上GUIから操作
・水吸収対策:デシカント(乾燥剤)、パージポート標準装備

アプリケーション

  • 超高分解能レーザ分光
  • ボーズ=アインシュタイン凝縮(BEC)
  • 原子冷却/イオントラップ
  • ホログラフィ/干渉計
  • 量子コンピュータ/シュミレータ
  • 微小共振器
  • 光格子時計
  • フォトルミネッセンス
  • リュードベリ励起
  • レーザ誘起ドップラー蛍光分光
  • 2D材料
  • ラマン分光
  • 量子ドット
  • カラーセンター

光学レイアウト(SolsTiS)

光学レイアウト

堅牢な超小型リング共振器(モノリシック構造)と「InvarianT」ミラーマウントの組み合わせは実験スペースを有効に使えるだけでなく、波長チューニングの容易さ、機械的安定性を実現し、結果として高い周波数安定性を提供しています。 筺体はCW波長可変Ti:Sレーザでは極めて稀な完全密閉構造を採用し、ユーザは共振器の光学調整とクリーニングから開放(メンテナンスフリー)され、研究に専念できます。全ての操作はイーサネット経由によるPCから行います(ハンズフリー)。これらの特長から理化学研究からOEM環境でも同様に使用できフィールドやユーザの経験を問いません。

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▲「InvarianT」ミラーマウント
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SolsTiSレーザヘッドは完全密閉筐体に標準でリサイクル型デシカントモジュールとパージポートを備え、共振器内部の水吸収による影響(低出力や不安定)を取り除いた環境を提供しています。

制御系

イーサネットによるレーザ制御イメージ

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ユーザインタフェース

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※パソコンのWebブラウザ上から制御(簡易波長表示:分解能< 0.5 nm)

SolsTiSの全制御は、イーサネット経由(TCP/IP)による Web ブラウザ上の直感的なGUI操作パネルから行え(ハンズフリー)、パソコンのOSに依存せず動作します。これは立ち入り制限のある管理区域での遠隔動作にも最適です。また、実験系とのインタフェース用にTCP/OPプロトコルも提供しています。

典型的なチューニングカーブ 

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高スペクトル純度

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バックグランド・スペクトラム* <-80 dB down on carrier
測定スペクトル周辺50 nm域**でASE***未検出
*  サイドモード抑圧比
** ここでは735-785 nm域
*** ASE(自然放射増幅光)

仕様(1)

SolsTiS-PI
出力 > 5.0 W
波長自動可変域 (2) 700-1000 nm
絶対線幅 (3) < 100 kHz(測定時間100μs時)*
周波数掃引(高分解能スキャン)幅 (4) > 25 GHz @780 nmで計測、設置時間:<0.15秒
ノイズ < 0.075 % rms(測定帯域:10 Hz~10 MHz)
ビーム品質 TEMoo (M2 < 1.1)
偏光 直線(横)
ビーム高 77.6 mm
内蔵励起レーザ(Equinox)
波長 532 nm
絶対線幅 < 1 MHz(測定時間50μs時)
出力安定性 ± 0.5 %(測定1時間:ウォームアップ30分後)
ノイズ < 0.005 % rms(測定帯域:10 Hz~10 MHz)
SolsTiS-PI寸法(L x W x H) 718.6 x 246.0 x 124.7 mm
エレクトロニクスボックス
(L x W x H)
SolsTiS 340 mm x Half Rack x 2U
Equinox 382 x 354 x 106 mm
消費電力 <1800 W(最大)
要求電源 100-240 V, 50/ 60 Hz 単相
冷却 循環式水チラー
使用環境 動作温度 16-30 ℃
湿度 80 % 結露無きこと、30 ℃まで
設置場所 除振機能付き光学テーブル
埃のない空気(層流エアフローボックスを推奨)

(1) 仕様は予告なしに変更されることが有ります. 必要条件:チューニングカーブのピーク、周囲温度20 ℃、システムウォームアップ 30 分以上、励起レーザはその装置の仕様を満足、要パージ(強い水の吸収線近傍)
(2) オプション:➀670~710 nm、➁850~1050 nm
(3) オプション:50 kHz(リファレンスキャビティ付きモデル) 
(4) テラ・スキャン(オプション):全自動で広帯域(~300 nm)をモードホップフリー・スキャンする機能
* 線幅は100 kHz未満の仕様以外、50 kHz未満仕様(リファレンス・キャンセル付)も選択できます。

図面

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オプション

テラ・スキャン(-TS)

「テラ・スキャン」は独自プログラムと波長計の組み合わせにより、単一の周波数掃引(25 GHz)を全自動でつなぎ合せ、複数掃引することで >100 nmの広帯域を連続で掃引できるオプションです。操作は、任意の開始と終了波長(700 ~ 1000 nm)、スピードを設定画面(右図下線)に入力するだけです。波長精度は掃引幅に制限されずに0.0001 nmで設定が可能です。特に、狭帯域な励起/吸収周波数(波長)が明らかでないサンプルにレーザ光を照射する、超高分解能分光や光電流スペクトル測定などの用途に強力なツールとなります。LabVIEW、MATLAB によるデータ処理がスムーズに行え、ユーザフレンドリーなインタフェースを提供します。
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*クリックで拡大します。

ビーム(光)ピックオフ・モジュール

SolsTiS プラットフォーム(CW チタンサファイアレーザ[SolsTiS] や2倍波[ECD-X]、4倍波[ECD-X-Q])及び励起レーザ(532 nm)は全てが専用ベースプレート上にインテグレートされ、仕様に表れない安定性、一体感を実現します。ピックオフ・オプションはSolsTiS プラットフォームなどのビームを効率良く取り出せます。またモジュールはSolsTiS やECD の標準装備品です。

光ファイバ・ランチ・モジュール

光ファイバ・ランチ・モジュールはSolsTiSやECD-Xのレーザ光を効率良くファイバに結像させるモジュールです。波長計や、実験系への取り回しに有効です。

関連情報

アプリケーション例

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